総合的に その4
今日紹介の写真はリフォームの設計にあたり、事前に床下を調査した時の物です。この写真から分かる事は何でしょう?直ぐに分かった方はこの先は読まなくても簡単な事ですのでこの辺で切り上げていただいても構いません。分からなかった方はここから先も是非読んで下さい。
床束(ゆかづか)と言って簡単に言うと床を支える柱のような役割を果たす物ですが、その間隔が飛びすぎているために長期間の間、上からの荷重がかかる事で床が次第にたわんできていました。これを防ぐには束の間隔をもう少し細かい間隔で入れる必要があります。赤で印を入れたぐらいの位置(おおよそ90cmから100cm程度の間隔で)に本当は必要になります。
それと束と大引(おおびき)と言う写真の青矢印の材料をつなぐのに「かすがい」が必要です(写真にコの字型の赤で印を入れた部分)
さらに言うなら束を受ける石が平たい石の上に置いてありますが、現在の住まいづくりではまず考えられないやり方です。束石と言う立方体の石の上にのせましょう。
それと束が転ばないように貫と言う束と束を横方向に結ぶ材料(写真の緑線の部分)も入れると尚良いのですが、実はこれがあると床下点検の際に非常に邪魔になりますので、点検ルートも考慮しておく必要があります。