兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

木と火と

今日は、地域の厄除祭で朝早くから地域の皆さんが集まり、お参りして頂く方々のための準備をしました。 昨夜から雪も降り、何分寒い日でしたので、境内では火を焚いて暖を執っていました。

そこで、発見した今日の内容。

木と火の関係を少し

一般に木はよく燃えて火災に弱いと思われ勝ちですが、実は次のような資料があります。

火災強度

鉄と木材の加熱時における強度の関係を記したグラフです。

青が鉄、緑が木材で、温度の上昇と共に鉄は一気に強度を失っているのに対し、木材は徐々に強度を失っていくので、その時間稼ぎをしている間に人が逃げられると言うもので、

木は1分間に0.6~0.8㎜燃えるので、ある程度断面の大きな材料であれば簡単には倒壊には至らないとされています。(ある程度とは断面が12cm以上です)

それが簡潔に分る写真が次のものですが

焚き火

緑の丸印内の木材は元々、1本の材だったのを半分に割った物で、その中身が写っています。

材自体はそんなに太い物ではありませんが、ご覧のように表面は黒く焦げてはいる物の、その中身は未だ燃えずに元の状態です。

恐らく、その上に写っている大きな材も、もう少し早い段階では表面は真っ黒焦げですが、中を割ってみると、同じようになっていたと思います。

木って、それくらい、しつこい物なんですよね。

因みに、鉄は400℃で強度は2/3程度になり、1000℃を超えると殆ど強度は期待できない材料なので、建物の用途や規模によって耐火被覆と言う処理を施す事で、簡単に強度低下を招かないようにする必要が生じます。