兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

吸い込まれる感覚

坂道に建つ家の現場も着々と工事が進んでい
ます。天井や壁に断熱材が入り気密シートも
張られました。2階の廊下の奥にはトイレの
スペースが1畳分と廊下兼手洗いのスペース
が1畳分あり、合計2畳分がコンパクトな空
間として存在します。

廊下はもっと長く続いているので実際には2
畳以上のスペースがあるのですが、その2畳
以外の部分には未だ床がありません。

何故、床が無いのかは未だ、ここでは明かし
ません。床が無いため、この2畳のスペース
が独立した空間のようになっています。

そして、この独立した空間の中に入るとまる
で空気感が違うのです。まるで、空気や声が
壁や天井に吸い込まれるような、そんな感覚
です。

この2畳の空間の壁や天井が断熱材で囲まれ
ていることが原因なのですが、以前セルロー
スファイバーの断熱材で施工した別の現場の
部屋に入った際にも同じような感覚を感じま
した。比重の重いセルロース(新聞紙を砕い
て粉状にした物)は吸音性も高いので断熱材
としても兼用し防音室に採用することも出来
ます。

今回の坂道に建つ家には天井に密度の高い24
Kと呼ぶ断熱材を採用しています。おそらく、
その密度の高い断熱材の効果も手伝い、吸い
込まれるような感覚が生まれるのだと思いま
す。2階のこの辺りは面白いスペースになる
のではないか?と思っております。