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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

羽ありを見つけたら その4

では、床下の点検について話を進めていきます。

これはシロアリの発見だけでなく前回までに述べました、床下のメンテナンスや欠陥や不具合箇所の発見の事も含めて適応できます。

 

床下へは台所などにある床下収納、畳の部屋がある場合はその下地板をめくるか切断するかして入口を確保します。但し床板を切断する場合は

根太のある位置で切断しないと二度と蓋が出来なくなりますのでここは注意して下さい。

 

床板をあげた時にはまずその匂いに注意します。かび臭いなら要注意!

からっと乾燥している場合、風や光も入り明るさを感じる場合は、比較的健康な状態と思います。

床下に潜り注意して見て頂きたい箇所は束石や床束のぐるり360°基礎の立ち上がる部分、シロアリがいる場合、若しくは過去に居た場合は蟻道(ぎどう)と言って直径5mm程度の土の塊のような物が地面から束や束石を伝い筋状に土台や柱にまで達しています。蟻道はシロアリの通り道ですなのですが、しかし、不幸にもこれを見つけたからといって決して触ったり、取り除いたりしないで、速やかにしかるべき業者へ連絡して下さい。

 

シロアリは非常に敏感で人に見つかったと思えば、すぐさま退散してしまいますので駆除する機会を逃してしまい、また数年後に家の中などのどこか

別の場所で発見すると言う事も考えられます。

 

シロアリはダンボールも食べますし、スタイロフォームなどの断熱材でも食べます、時にはコンクリートでも食べるようですのでどんな構造の建物でも安心は出来ませんが、木造の家はとかく注意する必要があります。

 

このようにして床下をみて回る事でシロアリの発見以外に次のようなことが

わかります。

1.基礎の状態がわかる(ひび割れや断裂など)

2.欠陥施工の発見が可能になる

3.床鳴りやたわみの原因が究明できる場合がある

4.断熱材の垂れや透き具合が分かる

5.配線や配管のルートを知ることが出来る

6.ついでを言うと使用されている樹種も分かる

 

など住まいの健康状態を知る上で重要な情報が床下には集約されている

場合が多く大切な部分の一つなのです。

 

先日、テレビで「呪怨」をみた時に屋根裏に潜む怨霊?の動きを見て、少し

恐さを覚えてしまいました。怨霊に出会わない事を祈っておきます。