かっちりしたお話
今日は、昨日のふわっとした話では無くて、わりとかっちりした話です。
エアコンを選ぶ際の能力をどうやって決めますか?
街の電気屋さんや家電店に行くと、部屋の広さを尋ねられて、余裕を見て少し大きめを勧められると思います。
しかしですよ、その電気屋さんや家電店の店員さんは、そのお部屋を一度でも見ましたか?
きっと見てないと思います。
昔の家のように風がスースーと通る家と、最近の断熱気密性の高い家、どのような家なのかも分からないのに、部屋の広さだけでエアコンの能力が決まるのが、そもそもおかしいのです。
そうです、新しい家の場合は、店員さんの言いなりでは駄目だと言うことです。
家のスペックを把握出来ている造り手の場合、Q値やUA値を計算により求めています。
それらが分かっていれば選択すべきエアコンの能力を部屋の広さに依らずに決めることが出来ます。
Q値やUA値とは建物から各部位を通じてどの程度熱が逃げていくかを示す値で、数字が小さいほど断熱性能が高いとされています。
仮に Q値 2.2W/㎡K、冬の室温22℃、冬の平均最低気温 -3℃
33.12㎡(20帖)の部屋でのエアコンの必要能力を、これらを使って求めてみます。
熱損失=Q値×床面積×(冬の室温ー冬の平均最低気温)
となります。
2.2W/㎡K×33.12㎡×(22-(-3))=1821.6W → 1.8KW
となります。エアコンの暖房定格能力表から1.8KWを満足する物を選べば良い訳です。
仮に三菱エアコンXシリーズで見て行くと 一番能力の小さな物(6畳用)で十分に前記数値を満足しています。
もし、これを部屋の広さで選んでいれば20畳用が存在しますが、余裕をみて選択すると最も能力の大きな品番(23畳用)となります。
Q値計算するには少し時間が必要ですが慣れれば1日も掛かりません。
残念ながら、Xシリーズエアコンはオープン価格のために金額比較は出来ませんが、普通に購入すれば10万円程度以上は差が開くと思います。
ここで浮いたお金は他に回せば、グレードアップ出来るかもしれませんし、必要十分なのでコストを抑えると考えても良いかもしれませんね。
因みに、現在はQ値を改めてUA値を用いることになっています。