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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

災害に備える住まいづくり その4

さて、今回からは既に土地が決まっている方も含めたお話になります。

偏に、「災害」と言ってもどの災害に備えるかで

その対策が異なりますので、先ずは水害に対しての

お話になります。

「水」は当然ですが高い所から低い所に流れるので

当然、高さが有効になります。

この場合の「高さ」とは「差」ですね。

低い位置との差が大きければ大きいほど

水に遭遇する確率が下がる訳ですから

先ずは、単純に目の前の道路などよりも

高ければ良いのです。

例えば、土地に土を盛って嵩上げすることも、方法になります。

但し、土地に土を盛る場合は、盛った土が締め固まるまでに

相当の時間を擁しますので、地盤改良や地盤補強などとセットで

行うことが必要になります。

又、基礎を高く造ることも水害対策を講じる上では有効な方法と言えると思います。

床下浸水は起こるかもしれないけども、床上までは浸水させない、

と言う考え方です。

床下浸水なら濡れたコンクリートを乾かせば又元の生活を送れますし

基礎を高く造ることで床下空間が高くなり、点検も容易になります。

そう、「点検をする」と言うのが重要なんです。

一度、木材が水気を呼ぶと木を腐らせる、腐朽菌の繁殖が気になります。

腐朽菌が繁殖すると木が柔らかくなり、やがてシロアリを呼び易くなります。

従って、平時であっても、点検を大事にすべきと考えて下さい。

但し、基礎を高くすることで水害に備える場合

基礎断熱の住まいにすると、床下浸水であっても断熱材が水に浸かります。

断熱材は水に濡れると本来の性能を損ないます。

従って、どうしても基礎断熱にしたい場合は、

盛土によって土地の嵩上げをする方法を選択することをお勧めしますが

より費用も嵩むことになりますので、ご予算とも相談して下さい。

Narito Ashida