はじめの一歩(手を練る)
これは子供の落書きではなくて、エスキス(エスキースとも言う)と言うもので住まいづくりの根源とも言うべきスケッチのようなもので、敷地の特性を捉えた上で与えられた諸条件などを基に空間構成をどう配置するか、光をどう入れるか景色をどのように見せるかと言った事、柱や梁の配置等を総合的にまとめながら、ああでもないこうでもないと何本も線を重ねる内にこのように真っ黒になっていきます。そうしている内にようやく方向性が見えてきましたので、この辺には台所が来て御風呂が来て等と自分だけが分かればいいものなので部屋名をプロットしています。
あまりに、まとまらない場合は本当に真っ黒になって何が何か分からなくなるので、新たな紙の上でもう一度やり直しと言う事になります。人によって多少やり方は違いますが、家づくりと言う作業は、いきなりCADと言うデジタル作業から始まる訳ではなくてこのようにアナログな所から始まっています。この後まだ暫く、細部を詰めるのにアナログ作業は続きます。
今回、この方向を見出すまでにもかなりの枚数、真っ黒にしてようやく方向性が絞れたような気がします。この住まいが完成するまでにもまだ様々な道のりがあると思います。またこの先の作業を機会があれば紹介します。