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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

レーザービーム

先週に続き、今週も母屋の解体が進んでいます。

午前中の打合せを済ませ、午後からは又別棟の現況計測、今週は蔵へ潜入しました。

電源が無いために、延長コードや照明器具を持ち込み薄暗がりの中での作業は足元もおぼつかなく、腐朽で傷んだ板の上を歩く際には余計に慎重になります。

しかし、薄暗がりでこそレーザー光線を用いる測量機器の効果が発揮され、赤いポインターや光線が、くっきりと浮かび上がります。

距離計や水平垂直やレベルを見る際に用いる機器がそれに該当し、このようなリノベーション工事では非常に重宝しています。

今日は、そんな心強い味方を少しだけ紹介させて頂きます。

近頃では大工さんが現場の墨出し(基準となると線)をするために必ず、このような道具を使っておられます。

機械から発せられる赤いクロスしたビームですが、縦は垂直の線、横は水平の線となります。どちらか一方だけを表示させることも出来ますが

さて、2枚目の写真をご覧頂くと、縦のレーザーが当たっている柱の足元では柱幅のセンター位にあるレーザーが柱の上に行くと柱の左端に赤いレーザーが当たっています。

縦の赤いレーザーが垂直のラインなので、この柱は向かって右にこけている事になります。

しかし、このコケを正そうとして向かって左へ力を加えると、今度は他の柱のコケが大きくなると言う難しい状態が発生します。

そうです、一度組み上がった建物は、全てが繋がっているためにあっち建てれば、こっちが建たずの状態になります。

さて、その辺りは又工事に入る前の段階で検討するとして、雨漏りによる腐朽も激しいこの建物ですので、調査の際には怪我に気を付けて行いたいと思います。

墨出し機 墨