解体10日目
3月2日から始まった解体工事ですが、およそ3週間の予定ですので、中ほど、若しくは後半に差し掛かりつつあると言った状態です。 少なくとも複数回のリフォームや増築を繰り返し、今の形になった痕跡があちこちに見られます。その結果として大変アクロバティックな状態になっている箇所もありますし、間取りの関係で柱を抜いてしまう箇所があり、新たな補強をしないといけない個所もあります。
その証拠として、上部は伝統工法でありながらしっかりと布基礎が回っていたり、ベタ基礎になっている箇所があったり、土壁の箇所、グラスウールが充填されている箇所、それぞれの時代の様子が反映されていて、見ごたえがあります。
一番の問題は高さの加減かと思いますが、1ヶ所だけ隠ぺいされていた為に読み切れていなった個所もありました。柱を抜きたい箇所が通し柱であった為に若干の間取り変更で対応させて頂く事になりそうです。
このような事がし易いのも木造の良さでもあります。
下の写真は、小さな丸桁(写真左手の垂木が掛かっている桁です)に大きな梁(写真右側から丸桁に向かって掛かる濃い茶色の物)が掛かり、更にその梁の上には大屋根を受ける束が載るために、小さな丸桁には相当な力が加わっている事が分かります。これは事前の調査で前もって分かっていた範囲ですので何とか対応できそうですが、何故このような事になったのか?一番最初の状態では理にかなった構造だったのを後に手を入れる際に間取り優先で柱を抜いたことで、このようになったと推測できます。
そして、今回のメインとなる南庭に面したスペースも解体が進みます。日本家屋の深い軒の先に射す陽射しに照らされる庭を眺めるの構図。良い感じです。今しばらく解体が続きます。