兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

時間の概念

先日のエントリーの最後で、少し前振りさせて頂いた「時間に対する概念」 それを完全に目に見える形にすることは難しいと思いますが、しかし断片的であったとしても形に表すことは可能と思います。

他社さんが、どのようにされているのかは皆目見当がつきませんが、当方ではその手段の一つとして、報告書と言う形でお客様に提出させて頂いています。

特に、現場工事が始まると設計業務が終わったように感じられるかもしれません、しかし私共の業務は現場監理へと移って行きます。

この間にも図面を描いて検討することも多々ありますが、主戦場は現場です。

現場での打合せ日時、打合せた内容や、指示事項、追加や変更になった事柄などを書面化することで、いつ変更になり、いつ追加が発生したのか、言った言わないと言ったもめごとの根源を極力減らすことも、このような書面化のメリットです。

記録を残す、このような作業は誰が、どの立場で書くかで内容が変わりますので、立ち会った人、それぞれが署名し共通認識の基で記録を残しておくことが重要です。

ケースは違いますが現場を覗いている時に、ふと気づき、そこに居た職人さんについでにあれとこれもやっておいて欲しいと何気なしに伝えると当然、嫌とは言わずに快くやってくれるのでしょうけども、後で追加請求が来てびっくり、と言うパターンです。

これは両者の思いが違う事によって頻繁に起こりうるケースです。

依頼する側は簡単なことなんだから、それぐらい大したことないだろうと思い、受ける側は当初の予定になかったものなんだから材料も手間も増えるから当然、追加だよね、と言った違いです。

こう言ったトラブルを予防するためには、「こういう風にしたいんだけど、どれくらい掛かるか知りたいので見積もりをして下さい」と伝えるのがベター。

受ける側は、「一度、見積もりをしてみます」などと返答する方がベター。 勿論、サービスでするつもりなら即答で構わないと思いますが、後のトラブルを予防するためにも事前の説明が必要です。

当然、工事の進捗状況により手戻りが発生するなら金額が上がることも予想されます。

要するに、見積もりを取ることも記録に残すことの一つの手段ですので、大きくても小さくても記録を残しておくことの労をいとわずにすることが重要なのです。

因みに、私共が監理で関わらせて頂く場合、変更は私共を通して下さいね、とお伝えしています。窓口が私共と現場の2つになると話がややこしいこと、この上なくなると言うのが理由です。

話が逸れたようですが、このような様々なケースに対応するために、住まい手さんの立場に立って現場にかかわる仕事が現場監理業務の一つです。