適塾入門?
先日、大阪での講習にて早めの到着で30分ほどの時間もあったためウロウロしていた所、街のビル群の中に似つかわしくない古い木造の建物があり、ふと目を留めた所、そこが適塾でした。 適塾と言えば緒方洪庵が開いた蘭学を学ぶ場で、後には福沢諭吉も入門されたそうです。
建物の隣は史跡公園と言う事で昼休みのサラリーマンやOL、年配の方々の憩いの場といった感じで、慌ただしい中ゆっくりと時間が流れているように感じました。
講習開始の時間も迫っていたため早速中に入ってみたのですが、建築物としての見所も中々の物で叩き仕上げの通り土間、(叩き仕上げとは土を叩いて固めた仕上げで、少しワラスサ混じりの何ともいえない風合いでしたが、土間に降りる事は禁止されていました。)が建物の奥深くまで貫いていました。
この通り土間の吹き抜けに掛けられた太い梁はとってもダイナミックですが、それに比べ2階の塾生が使用したとされる大部屋に掛けられた梁は、空間に比して少し細くて小屋を思わせるほど簡素な架構に少し心細さを感じました。
書斎とされる部屋は下地窓(丸窓)、欄間、腰窓、地窓を通して中庭に面する落ち着いた空間でした。
広い前栽(せんざい)の奥には漆喰塗りの蔵が見えています。
場所は北浜、慌ただしい大阪オフィス街のど真ん中、ここだけ時間が止まったような贅沢な空間でもあります。
皆様も一度、足を運ばれてみては如何でしょうか?
私も、次はっゆっくりと訪問してみたいと思います。