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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

声高に正義を振りかざす!

本日も御訪問有難う御座います。

相変わらずモーニングショーのキャスターは構造計算書偽造の事件についていい加減な知識で声高に正義を振りかざしているつもりでいるようです。一番悪いのはこれに関わった当事者達ですが、それを報道するマスコミはこの内容を取り上げるなら、それなりに業界の構図を勉強しろっ、と言いたい。もう1週間も経とうとしているのに、言う事はいつも筋違いの同じ事を繰り返す。

今朝の8チャンネルから(敢えて放送局を出します)

キャスター「構造計算が計算ソフトで出来るのなら、どうして構造事務所に依頼するのか?自社にソフトを入れれば、自動的に計算をしてくれるんじゃあないの?」

こんなことをしたって、計算結果にエラーが出た場合に何が原因でのエラーか、我々のような意匠設計者では原因を辿れない、勿論我々にも数通りの解決方法は思いつきはしますが、それをスマートに解決するのが構造設計者の役割の一部で、ソフトが全て自動で答えを出してくれると言う神話を信じるには危うすぎる、ソフトの信頼性は100%で無いので、バグった時の事も考えると最終的には構造設計者による人の目のチェックは絶対に必要なのです。このキャスターはブラックボックスを信じろと言っているようでそちらの方が余計に怖い。

キャスター「何故、構造設計を外注しなければいけないの?自社の中に構造設計者を置けないの?」

超大手でもない限り、経済的に構造設計者を専門に置くというのはまず無理、日本の大多数が数人~数十人と言う中小の設計事務所で占めていて、構造設計者を専門に雇っていては、まず経営が成り立たないと言うのが現状です。

又このキャスターは建設業界の体質についても何故1社で全て解決できないのかと言うこともしきりに言っていますが、1社内でチェック体制がきっちり働くとでも思っているのでしょうか?それが出来れば苦労は無いけども、その良心に任せるにはかなり心もとない世界なだけに、余計にこういった問題が内密にされる可能性もありその方が危険のように感じるのですが、第三者による目があるからこそ安全性が確保されると言えるのでは無いでしょうか?

で、このようにいい加減な発言をするキャスターに限って「私は素人だから」と言う前置きをしたがるのですが、じゃあ公共の電波でいつまでも進歩の無い発言を声高に叫び続けるのは少し慎むべきと思うのですが、如何なものでしょう?