デザイン優先?
「デザイン」と聞くと何を想像しますか?
装飾や飾りと言った意味合いが強く市民権を得ているのかもしれませんが、少なくとも私はそう言った薄っぺらな意味では捉えていません。
デザインには意味がある、意味があっての形態、そのような捉え方をしていますが、しかし多くの方に浸透しているのは前者でしょうから、普段からこの言葉を扱うのは慎重になっているのですが
所がつい最近、完了検査を受けた時の事、階段のテスリ位置についての指摘で検査員に応えると、返された言葉が「こんなんは、デザイン優先やっ!」でした。
随分、心外なこの言葉、私は後の使い勝手から、どう考えてもテスリの始まる位置を少し控えておくべきと判断した結果だけに納得のいかない、やり取りとなりました。
住宅の階段について、テスリは当然設けるのですが、細部に関する規定などは特に無く、無いに等しいテスリが付いている訳でもないし、教科書にあるテスリ寸法などは個人差が大きくあてになりませんし、登り易い寸法、掴みやすい形や大きさなどもそれぞれによって違います。
又、住まいの外観や内部においても敷地周囲との関係、気候条件、方位、形態、気積、など各要件によって決まる部分も多く全てにおいて意味があると思うのですが、まだまだこのような物の見方をされる方もいるものだと言う事も受け止めておかないといけない事を実感した出来事でした。
尚、写真と本文とは直接関係御座いません。