兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

黒い家

先日、今年2回目の現場定例会議を行いました。
外部は水切金物や笠木などが取り付けられ、通
気胴縁の設置も終わり、これからモルタルを塗
るための準備が始まっています。一方内部では
断熱材の施工が進められていて、それが済めば
仕上げの工程に入っていきます。

昨年末に外壁の色の候補を幾つか選択し、その
塗装サンプルが出来たので住まい手さんにも、
現場にお越しいただき見ていただきました。

ベースは黒にしたいとのことでしたが、カラス
の濡れ羽色の真っ黒よりも、やや灰色掛かった
黒にしたいとのことで決定したのは写真向かっ
て一番右手の色です。

いつもお伝えしていることですが、色の選択は
出来るだけ日の当たる場所で見て下さいという
ことです。何故かと言うと日陰で見るイメージ
と日なたで見るのでは全く違って見えます。

太陽の日が当たることで、より白っぽさが増す
方向になるためですが、もう一点気を付けたい
のは第一印象が大事という点です。同じような
色を長時間比較し続けると、徐々にその違いが
分かり難くなって最悪、最終決定を下せないと
言うことも起こり得ます。

そのような場合は一旦、休憩するか、日を替え
るかして再度、見比べると良いと思います。

3つのサンプルの後ろに写っている黒いシート
と比較しても一番右は真っ黒ではないことが分
かります。イカ墨のような感じの優しい黒と表
現すればいいのか、良い色であることには変わ
りないと思っています。

焼き板の外壁などになると、最初は結構真っ黒
なのですが、雨風に叩かれると徐々に墨が落ち
て良い感じになってきます。

周りに黒系の家がないので、「あの黒い家」と
言えば、この辺りでは伝わるかもしれませんね。