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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

直下率

「直下率」とは1階と2階の柱の位置が
どの程度一致しているかを表すもので、
熊本地震の時に少し話題になりましたね。

直下率が高いとは上下階の柱位置の
一致率が高いことを指し、
直下率が低いとは、その逆になります。

構造的には勿論、直下率が高い方が望ましく
繰り返し地震に対しても有効である
と言われています。

在来工法の自由度の高さから一見、
間取りなんて、どのようにもなると
考えられがちですが、
このようなことを考えて設計を
しておかないと梁に大きな負担が
かかることにもなり兼ねません。

リノベーションの現場では空けたら、
よくこんなアクロバティックな構造を
考えたなあと、ある意味感心させられる
こともありますが、構造体には極力、
変な負担がかからない計画を志したいと思います。

先日、棟上げまで進んだ「9T+」の現場では
2階の室内に存在する柱はたったの1本だけです。

建物のボリューム的に、これで十分に成立するのですが、
間取りに従って柱を無造作に入れるなら、
あと数本はあってもいいのですが、
直下率を意識したことで、
梁に変な負担をかけないように
しようと思い、このようになっています。