直下率
「直下率」とは1階と2階の柱の位置が
どの程度一致しているかを表すもので、
熊本地震の時に少し話題になりましたね。
直下率が高いとは上下階の柱位置の
一致率が高いことを指し、
直下率が低いとは、その逆になります。
構造的には勿論、直下率が高い方が望ましく
繰り返し地震に対しても有効である
と言われています。
在来工法の自由度の高さから一見、
間取りなんて、どのようにもなると
考えられがちですが、
このようなことを考えて設計を
しておかないと梁に大きな負担が
かかることにもなり兼ねません。
リノベーションの現場では空けたら、
よくこんなアクロバティックな構造を
考えたなあと、ある意味感心させられる
こともありますが、構造体には極力、
変な負担がかからない計画を志したいと思います。
先日、棟上げまで進んだ「9T+」の現場では
2階の室内に存在する柱はたったの1本だけです。
建物のボリューム的に、これで十分に成立するのですが、
間取りに従って柱を無造作に入れるなら、
あと数本はあってもいいのですが、
直下率を意識したことで、
梁に変な負担をかけないように
しようと思い、このようになっています。