兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

玄関考

今回は、住まいにおける玄関の在り方について

少し考えてみたいと思います。

今回は造り手目線の考えになります。


日本の住まいは、玄関で靴を脱いで

大きく一段上がるのが特徴ですが

これが日本の住まいの清潔さを

保っていると言っても過言ではないでしょう。


所が、断熱をする上で、この段差が実に

悩ましい時があります。

基本的に、断熱材は外気に面する壁面に

入れるのですが、玄関はコンクリートの

基礎も壁面の一部となる個所が発生します。


木の壁の部分は木材の奥行で断熱材が収まりますが

基礎の部分はコンクリートのため木の壁と同じように

断熱材が収まる訳ではありません。

コンクリートよりも内側に断熱材を貼り付けることになります。


と言うことは部屋内側の面積を圧迫することになります。

広い玄関なら未だしも狭い玄関が更に圧迫されるのは

辛いものです。


基礎コンクリートの外側で断熱うればいいのですが

屋外側に断熱材を貼り付けると適面にシロアリの

ターゲットになりそうで心配なのです。


で結果として今日の写真ですが

とある住まいの勝手口になります。

左端に写っている踏板の少し上に

長靴などが置かれている金属製ラックの後ろにまで

回っている不自然な木の板がありますが

これ、実は基礎の立上り部分に

断熱材を貼り付けた上からモルタル塗りで

仕上げたため、壁よりもかなり出っ張って

いるため、このようになっています。

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