兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

中古住宅を見極める

設計事務所は敷居が高いの?相談会、見学会、などちょっと相談しただけで、その後、営業攻勢をかけられるのでは?等と御思いの方、いらっしゃるでしょう!

しかし、私共は超がつく位の営業下手ですし、営業経験もございません。ですからそのような人間が下手に営業をすると余計に御縁が遠ざかってしまいます。私共は住まいにとって御医者さんのような立場、<えっ、そんな立派な者では無い。はいっ、確かにそうですね。でも目指すのはその様な立場です。

ですから、皆様からの積極的なアプローチこそ唯一、力になれる機会なのです、どうぞお気軽に御相談下さい。

どの段階から金額が発生するのかなども遠慮せずに聞いて下さい。

一緒につくり上げる喜び、楽しんでみませんか?

こちらも併せて御覧下さい。

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私共への業務の依頼は何も新築だけに限らずリフォームも御受けしています。そこで今回はそんな一例を紹介します。中古住宅

例)中古住宅を購入してリフォームしたい場合

どのような場合もそうですが、まず直接、見せて頂く事が重要です。周辺環境、築年数、構造、形状、ボリュームなど、それぞれの要因が全て違いますので、とにかく見なければ始まらないのはお分かり頂けますでしょうか?

この物件は兵庫県下のとある市内に建つ住まいです。震災の影響を受けたらしく、外壁は大きな亀裂が特に南面外壁に多く見られ、補修した跡が目立ちます。

中古住宅しかし、補修後にどんどん亀裂が進行しているのか、いい加減な補修だったのか、亀裂の隙間から僅かに下地が覗いている状態です。当然防水は施されているのでしょうけれども、それだけに頼るのは心もとない、防水が切れれば構造体にまで雨水が浸透し、腐り始めると共に環境が整えばシロアリがやってくると言った状態になります。ここまでは目視で判断できる部分です。

さて、この住まい外壁の亀裂、剥落以外、外観上問題はなさそうに装ってありますが、ここからが私共の真骨頂。見えない所に光を当てる、なーんて大袈裟な事は申しませんが、床下へアタックです。

この年代の住まいで床下に潜れる箇所と言えば大体決まってきます。床下収納や畳の間ぐらいに限定されますので、当然そう言った所を目指す訳ですが、ここの場合は隠すように畳の間の上にタンスが置いてありました。しかしタンスも横に寄せておき、畳を上げて、下地の床板をめくり床下を覗き込むと、色んな生き物がいます。

余談になりますが家のペット(フェレット)などは目をはなした隙にリード(紐)を外しどこかに行ったなあと探していると家の床下点検口から顔を覗かせるではありませんか。知らない間に基礎の隙間から家の床下に入っていったようです。元々穴が好きな動物らしいですが・・・。

それはいいとして床下にアタックしてみると基礎が縦にズバッと断裂しているのを発見してしまいました。外からは補修をして分からないように繕ってはありましたが、中までは隠しとおせないと言った所でしょう。

基礎が断裂していると言う事は、鉛直方向の荷重に対しては耐え得るのでしょうけれども、水平方向に力を伝達しなければならない場合にそこで伝達しきれなくなって大きな力がその一点に作用したり、基礎に対して真横から揺すぶられると耐え切れなければ崩壊してしまう可能性も高くなると言ったマイナス面があります。

当然この住まいの購入を見合わせるように勧めた事は言うまでもありません。

この様な内容以外にも設備面での不備が無いか、雨漏り、水漏れは無いか、水平鉛直方向への傾きが無いか、小屋裏の状態など総合的にチェックして購入に値するか否か等を判断する訳ですが、最初にも申し上げましたように、本当にケースバイケースですのでとにかく見て判断しないと何も申し上げる事は出来ません。