高低差のある敷地
最近、建築相談サイトなどを見ていて お答えした内容です。
高低差がある敷地とは
敷地自体に高低差がある場合と、隣地との高低差がある場合が
考えられます。
今回は後者の隣地との高低差がある敷地ついてです。
高低差は擁壁などを設け安全性を確保する場合が多いのですが
擁壁が古くて擁壁自体の安全性が担保されない場合は
高低差の上にある敷地に建物を建てる場合
擁壁に土圧負担を掛けてしまうと、たちまち
擁壁に何らかの問題が生じることが考えられます。
このような古い既存擁壁に負担を掛けないように
建物を建てようと思う時に、「安息角」と言う言葉が登場します。
安息角とは、擁壁の一番底から水平線に対して30°の角度で
引いた線と水平線がなす角度のことで
この30°に引いた斜めの線よりも基礎が深く埋まっていれば
新たな建物は擁壁に対して負担を及ぼさないと言う
判断になります。
例えば、図のような高低差3.0mある敷地に
基礎深さが35cmの住宅を設ける場合
擁壁から水平に4.7m程離すか、若しくは安息角よりも
基礎底を深くすれば良いことになります。
これは、あくまでも一例に過ぎませんので
他にも色々方法はありますが、前記が一番
コストを抑えられる方法であると思います。