「開けた者の責任」と「臭いものに蓋をする」
◆ マンションと木組み
先週に続き、今週末も住まいながらの調査でした。
大学の同級生で同業者よりの依頼ですので、
主窓口は彼ですが、実施調査は私です。
依頼された当初、マンション(コンクリート)なのに
「何故、木造専門の僕に依頼?」と不思議に
思っていたのですが、ちょっと時代の古いこの
マンションは、1階の床組が住宅と同じで、
木で組まれているのです。
我々の業界では「開けた者の責任」と言う言葉が
あったり、なかったり、逆に「臭いものに蓋をする」と言う
言葉もあったり、なかったりです。
◆ 開けた者の責任
前者は、リフォーム工事などの際に一番最初の
建物を建てる業者(業者A)とその後の
リフォームに入る業者(業者B)が違う場合
(業者Aと業者Bは全く繋がりは無いとします。)
業者Aがしていた工事がずさんで問題があったとしても
通常、住まれている方は気付かずに住み続けます。
ある時、必要がありリフォーム等を依頼された業者Bが
パンドラの箱を開けてしまうことになり、業者Aの
尻拭い的仕事をしなければならなくなった時に
使われることがある言葉です。
但し、無償で尻拭い出来る訳では無いと思いますし
尻拭いの必要性を説明の上、対応せざるを得なくなる
ケースって結構あるんです。
◆ 臭いものに蓋をする
これはどちらの業者も、悪意を感じてしまいますが
ようするに業者Aのマズい部分を見なかったことにして
隠してしまうような対応をする業者Bの工事を指します。
マズいと分かったなら、先ずは住まい手さんへの説明をして
予算を提示し、しなければ将来このようなことが無いとは言えない
と言う説明程度はして欲しいのですが、それも悪徳商法の
不安を煽る手口と似て非なるものですが、難しい所なんです。
最終的には、住まい手の判断になるのですが、
信頼できる相手を見付けておくことをお勧めします。
勿論私の所でも、信頼できる施行者の紹介をさせていただきます。
◆ 出て来た物
さて、そのような感じで点検口から床下を覗いてみると
遠くの方に何やら白い塊のような細長い曲がった物が
あるので、気になって確認に入りました。
出て来た物が写真です。これ、鉄筋なんです。
形状からすると基礎か柱に使う鉄筋だと思われますが
こんな物が出てくると言うことは、マンション建築の際
としか考えられないのですが
通常、不要なら工程の最後までには取り去って
しまうはずですが、築後ずっと床下で土にさらされ
錆びついて、このような状態になっていたと思います。
来週末で、この棟は終了予定ですが
さてさて、次は何が飛び出すか?
◆ 編集後記
今回の調査でも、各ご家庭の状態によって心配ごとが
違うことがわかりました。
そのような心配、当然だよね言うのがコミュニケーション
してみて、初めて分かりました。
単なる調査ではありません、とても勉強になります。
これで又、経験値を上げさせていただくことが出来ました。
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