アイミツ
「アイミツ」と書くと何だか艶っぽい響きですが、何の事だか分りますか? 建築業界で言う「相見積り(あいみつもり)」の事です。
相見積りって、何?
と仰る方もいらっしゃるでしょう。
複数の業者から見積をとって比較検討する事を言うのですが、
ここで一つ重要な事を忘れてはいけません。
比較検討するのですから、当然同じ天秤に載せる事が重要です。
所が、この「同じ天秤に載せる」作業と言うのが実はかなり難しいのです。
我々が関わる場合は図面と言う、比較的等しい天秤を用意できるのですが、それでも上がってくる見積を見ると小さな家1軒建つんとちゃうか?と言うぐらいかなりの差が開いている場合もあります。それだけ同じ天秤を用意するのは至難の技なのです。
建築を初めての方だけで、比べてやろうと、アイミツをやろうとしても、殆どが口頭で思いを伝えただけで、同じ条件にしたつもり、になり正しい比較には、なりません。
ですので、この作業はきちんと建築を理解できて、同じ天秤を用意出来る方が介在する必要があります。
又、アイミツをした後のマナーとしては、関わって頂いた皆さんには必ず、当選でも落選でも返事をしてあげて下さい。
返事がない事が落選の印だよ、と言うのはタブー。
皆様がお話をされた、相手のみが見積もりをしている訳ではなく、住まいを完成させるためには多くの職人さんや下請けさんが関わる事になります、その職人さんや下請けの業者さんたちも、あなたの住まいのために幾日も掛けて、見積作業をしているのです。そうですあなたが対面している、その方の後ろには沢山の方々が関わっていると言う事を忘れ無い様にして下さい。
お断りの連絡を入れる勇気がないのなら、最初からアイミツをするのは避けて下さい。
又、アイミツである事もちゃんと最初に伝えておいた方が良いかもしれません。相手も落選もあり得る事を覚悟で参加するのですから、落選した所には断りやすいと言う理由もありますが
もし、あなたが仕事で知らない間に他社と比べられていた事を後から知ったなら、あまり気分の良いものではありませんよね。
それと同じ事です。
世の中、お金を払う者が一番偉いんだと言う考えもありますが、これから長く暮らす家を一緒につくっていくんだから、立場は対等で私達の分からない部分はあなた達にお任せしますので、宜しくお願いしますね。と言ったスタンスで住まいづくりに望んで頂くのが、良い関係を構築できる方法ではないかと思います。