兵庫、京都、大阪で誠実に丁寧に木の家をつくる芦田成人建築設計事務所

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過程を知る

「ASHIDA恩返しプロジェクト」少しタイトルが長いので、以後は改め「ASHIDAプロジェクト」とします。 さて、こちらは2度目の打ち合せも終え、工事費の概算見積の作成段階です。

現在は会長さんとの打ち合せがメインですが

もう少し先で、主となって運営される皆様と顔合わせをさせて頂くという事になりそうです。

こう言った、施設ものは得てして使用される方々の顔が見え辛いまま進行し、出来てから、こんなはずでは、使いにくい、と言った不満が噴出しがち。

他の地区の同様の施設などは新築で建てられたようですが、残響時間が長すぎ、寒い、使いにくい、と言った言葉が聞かれるそうです。

聞く所によると、「皆で意見は出し合ったんやけどなあ・・・」と仰られているようですが、何が悪かったのか?

多分、専門家を交えずに素人さんばかりで意見を出し合って、設計して、とだけ伝えられた事が原因かと思います。

実は議論の過程が大事なので、こう言った多数の方が利用される施設の場合は、皆さんで集まると同時に、その場につくって貰う方(設計や出来れば施工の方)や運営の専門家がいるならそう言った方々にも参加してもらうのが大事かと思います。

こと住宅設計が多い当事務所の場合はつくづくこの過程の大事さを感じています。

むしろ住宅だからこそ、個々のこだわりも多い訳で、何故その要望が必要なのか、であるならこういう風にすれば、コストも抑えながら要望も叶えられた事例もあります。

バルコニーが欲しい要望に対し、何をするためのバルコニーですか?と質問した所

布団が干したいと言う回答。

であるなら、わざわざバルコニーにしなくても、布団干しのバーでいいのではないですか?

と言ったやり取りで解決した要望もあります。

話が反れましたが

要は、住まいづくりも、施設も基本は同じで、要求(結果)のみを伝えるのでは無く、要求に到った過程を話し合う事、そこを大事にものづくりを進めて頂きたいと思います。