兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

Blog

兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

通気層と通気口

建物の耐久性が求められるようになり、通気
工法が採用されるようになりました。通気工
法とは壁内や天井裏或いは屋根上の断熱材よ
りも屋外側に空気が流れる層を設ける工法で、
室内から排出される水分が通気層に流れる空
気で乾燥させたり、或いは万が一、何らかの
原因で外壁から侵入した雨水が通気層でスト
ップし、それ以上部屋内側に行かないように
したりする役割を持ちます。

従って通気層に貼ってあるシートは透湿防水
シートと呼ぶ物で字の如く屋内からの湿度を
屋外に透過させるけども屋外から入った水分
は内部に浸透させないと言う特殊な条件をク
リアするシートになります。

通気と言うことは空気の出入口が存在して初
めて機能する訳ですが、空気の出入口イコー
ル水の出入り口にもなり得るため簡単ではあ
りません。

写真は屋根裏面への通気口ですが虫が入らな
いように、水が入り難いように場所や網目の
細かさを決めています。

唯一、心配なのは妻面の軒裏部分で、台風な
どによって雨が下から吹きあがる場合に、こ
こから少し水が入る可能性が残されます。し
かし入る水の量は僅かだと思いますので、通
気層に流れる空気が乾かせてくれると言う算
段です。