引き取り手がない?
先日、解体の現場最終確認に訪れた際に現場
作業員の方から聞いた話ですが、表層改良さ
れた後の土の塊を処分したくても、引き取り
手が少ないとのことでした。
コンクリート基礎を解体した後の塊は再生コ
ンクリートとして使えるので引き取ってくれ
る所はあるのですが、普通の土を人工的に加
工してしまうため、役目が終わった後は再生
も出来ないからなんだそうです。
建築にはLCCM(ライフサイクルカーボンマ
イナス)と言う考え方があります。つくる時、
使う時、廃棄する時、全てのサイクルにおい
て出来るだけ省CO2に取り組み、再生可能エ
ネルギーなどを利用し、その収支をライフサ
イクルを通じマイナスにしようと言うもので
す。
所が現在の住宅建築においては、とにかくイ
ニシャルコストを低く抑えることが全てであ
るかのように、より安い選択肢を選びがちで
す。
先の改良後の土も、環境への負荷と言う側面
では、いずれ引き取り手も居なくなるか、あ
るいは不法投棄と言うことが常態化するかも
しれません。
そう考えると、事態は結構深刻なのではない
か?と思います。環境負荷の小さい方法が、
もう少し浸透すれば価格も抑え易くなり、結
果として皆が採用しやすい方法となります。