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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

鉄筋とコンクリート

鉄筋とコンクリートは別の材料ですが、建築
物として姿のある形になる時には一体的に用
いられます。これらは鉄筋とコンクリートの
相性が様々な面において良いことが理由です。

例えば、熱によって膨張する両者の度合いも、
ほぼ同じであることとか、又鉄筋は書いて字
の如く鉄ですので空気に晒されたままだと酸
化即ち、錆びて鉄の本来持つ性能が低下して
しまうため、アルカリ性であるコンクリート
に包まれることで酸化するのを防いでもらっ
ていることなどが挙げられます。

前述の例えは、人体で言う所の肉と骨のよう
な関係に似ています。肉がコンクリートで骨
が鉄筋に該当します。

先に出た鉄筋が酸化するのを防ぐためには、
ある程度の厚みのコンクリートで包まれてい
る必要があるのですが、そのつつまれる肉の
厚みのことを「かぶり」と呼びます。

この「かぶり」は地面に接している部分と、
そうでない無い部分でも基準が違い、地面に
接している部分の方が、より多くのかぶり厚
さが必要になります。

又、目には見えないため想像しにくいのです
が、建物には様々な力が作用しています。そ
の中で圧縮力と呼ぶ建物をぎゅっと圧し潰す
ような力に対してはコンクリートで抵抗し、
引張り力と呼ぶ建物を引き裂こうとするよう
な力に対しては鉄筋で抵抗し、お互いの素材
の弱点を補う役割を担い、建物として成立し
ています。

写真は、基礎のベース部分のコンクリートを
打設した後の状態です。この後、基礎の立上
り部分の型枠を組んで再び、その部分のコン
クリートを打っています。