兵庫、京都、大阪で誠実に丁寧に木の家をつくる芦田成人建築設計事務所

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直下率

「直下率」と言う言葉が注目されるようにな
ったのは2016年に起きた熊本地震でのこと
とだと記憶しています。

直下率が低い建物は、繰り返し地震に弱いと
言われるようになったのですが、さて「直下
率」とは何か?と言うと、1つは、平面図上
で見た時に上下の階で柱の位置が、どの程度
の割合で同じ位置に存在するかと言うこと。

そしてもう1つは、同じく平面図上で見た時
に上下の階で、耐力壁の位置が、どの程度同
じ位置にあるかと言うことを指します。勿論、
出来るだけ多くの柱や耐力壁が上下階で同じ
位置にある方が好ましいのですが、100%一
致させるなんてことは至難の業だと思います。

一般的に柱の直下率は50%以上が目安と言
われていますが、さて私も、熊本地震までは、
直下率を意識したことはありませんでしたが、
しかし独立当初から構造材を現わす家づくり
をしているため、いつも構造と意匠は一体で
検討しています。

従って自ずと直下率は高い家になっています。
下部に柱の無い梁の上に柱を載せると構造的
に梁の構造負担が大きくなり、梁成も大きく
する必要があります。

この写真であれば比較的上下階の柱位置が一
致していることを認識していただきやすいと
思います。プラン的にも総二階部分の柱位置
を揃えやすかったです。