兵庫、京都、大阪で誠実に丁寧に木の家をつくる芦田成人建築設計事務所

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建物巡りの旅 その2

今回、一番見たかった「とらや赤坂店」を後
にして次に向かった先は安藤忠雄さん設計の
21-21デザインサイトと黒川紀章さん設計の
国立新美術館です。

事前に調べていた限りでは、そう遠くない距
離でしたので歩いてみることにしたのですが、
平面的な地図で見るのと違い坂道も結構あっ
て起伏の多い土地なんだなと思いました。

地名の坂の字はまんざら嘘でもない、そんな
印象です。どちらの建物も、もっと広大な敷
地に建っているのかな?と思っていたのです
が、意外にそうでもなくこじんまりした公園
の中に建っている感じがしました。

安藤建築は関西でも沢山、見る機会もあるた
めそう珍しくはありませんでしたが、黒川さ
んの建物は以前見た中銀カプセルタワー以来
でした。その頃にも既に、同ビルの解体の噂
はありましたが、もはや存在せず解体されて
しまっていて建築とは、かくあるものなのか?
形あるものはいつか無くなる運命なのかもし
れませんね。

この国立新美術館では日展が開催されている
真っ最中で多くの人で賑わっていました。し
かし日展を見ていては他に見たい建物を見る
ことが出来なくなると思ったので、建物だけ
を見学するにとどめましたが、美術館と言う
性格上、しっかりと展示スペースの面積やバ
ックヤードが必要になるため展示以外で見学
できるのはアトリウム部分だけでした。

曲面を描くガラスのファサードが印象的で中
は暑いんじゃあないの?とも思いましたが日
射遮蔽も考慮された内側のデザインによって
上手く陽射しはコントロールされているよう
に感じました。

実は21-21デザインサイトの裏手に回ってみ
ようと歩を進めた所でふと目に留まったのが
3枚目の写真です。一瞬マンションなのかな?
と思ったのですが、複合施設のようでした。
細い木の型枠を写し取ったコンクリートの外
観は無表情のようで優しい表情を感じました。

こんな近くに有名建築家の建物が集まってい
るロケーションって関西には、そう無いなあ
と思いつつ、1時間少し余りを過ごし次の場
所へと向かうのでした。