築30数年の家をリノベした場合の室温
前回は築40数年の家でリノベーションも
何もしていない場合の室温測定の結果でした。
そして前々回は新築住宅で現在のZEH基準相当の
外皮性能を持つ家の室温測定の結果でした。
もし未だご覧になられていない方がいらっしゃいましたら、
以下のリンクからご覧ください。
新築の室温測定ケース、
築40数年の未工事の室温測定ケース
そして今回は築30数年の家を断熱も含む
リノベーションをした場合の室温測定ケースについて、
お話します。
以下の測定結果は2021年の2月中旬に
約1週間ほど連続してデータロガーにて測定した
結果になります。
そして2枚目が同期間中の最寄りの
観測地点におけるアメダスデータになります。
工事前の住まいのスペックとしては日本瓦葺き、
外壁はサイディングで壁面のみ
グラスウールが約40㎜程度の物が入っていましたが、
天井面と床面は無断熱でしたので、
前回の築40数年の家よりも気持ち
断熱がされている程度です。
今回の工事では1階の約2/3程度の範囲を
区切って断熱工事を含む工事をしています。
このデータを見る時に注目するポイントは
最低室温と室温が上がった後の室温が
下がるスピードつまり、下降線の勾配に
注目しています。
こちらのお住まいでは2021年の2月20日に
最低室温10.3℃となっています。
同日のアメダスデータでは最低気温が-3.1℃です。
この時期殆どの場合、最低気温は朝に記録することが
多く、室温も未だ住人が起きる前頃の時間に
最低室温を記録するケースが多いです。
そして、ここでも断熱工事を施した1階では、
暖房が必要か否かの目安となる10℃を
僅かに上回ることが出来ています。
つまり断熱工事による効果は
ある程度あったことを示せていると思っています。
因みに3番目に挙げたデータは
今回の工事対象外であった
同住まいの2階の部屋の測定結果です。
こちらのケースもやはり、
前回の築40数年の家と同じく
最低室温がかなり低く4.5℃となっています。
やはり外気温の影響をかなり受けている
ことになります。
では断熱材を一生懸命に入れれば
どの住まいでも、暖かくなって光熱費を
抑えた健康で快適な住まいになるか?
と言うと実はそれだけではないんです。
そのあたりの詳しい内容については
次回以降で又お伝えして参ります。