兵庫、京都、大阪で誠実に、丁寧に木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所

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兵庫県丹波市を拠点に誠実に、これからの木の住まいづくりに向き合う芦田成人建築設計事務所 芦田成人のブログです。

柱は真っすぐ建っていない

柱が真っすぐに建っていない、
とはどう言うことやねん?
と思われた方もいらっしゃると思います。

新築では真っすぐに建つように
加減をしながら工事が進められますが、
ことリフォーム、リノベーションとなると
解体した際に柱が真っすぐでないことも
しばしばあります。

これは長年の外力や荷重の作用によって
建物が動かされていることから
起こる現象です。

じゃあ真っすぐに戻せばいいやん、
と思われるかもしれないのですが、
構造体は全てが繋がっているため、
1個所を真っすぐに戻したとしても、
今度はそれに引っ張られた別の個所が傾く、
なんてこともあります。

ですので、よほど傾きが酷く無ければ
全体を見て塩梅を考えることになります。

昨今、DIYも流行りのようですが
このような傾きが、あるとはつゆ知らず
自分で始めたは良いものの
構造体の傾きのみならず
鴨居、敷居の傾きも検討せずに作ってしまうと

いざ、建具をとなった時に
建具の開閉がうまく行かない
閉まったのはいいけれど、
隅におかしな隙間が出来てしまっている
なんてことになり兼ねません。

柱が1本1本、垂直に建っているか
確認して工事を進める必要があり
仮に傾きがある柱と建具が関係する
場所があるなら、打ち物などをして
垂直を正してあげるといいかもしれません。